紙はさまざまな原料からつくられていますが、そのほとんどは木材から抽出される木材パルプで作られています。木材パルプとは木材をほぐすことによって得られるセルロース繊維を抽出したものです。木材が紙の原料となったのは、19世紀後半からで、それより前は非木材植物が主原料とされていました。
木材から新たに作られるパルプ(フレッシュパルプ)は針葉樹からつくったものと、広葉樹からつくったものの2つに大別できます。
針葉樹(N材などとも呼ばれています)は繊維が長いためより繊維が頑丈に絡みやすく紙の強度が強いことが特徴です。一方、広葉樹(L材などとも呼ばれています)はパルプ繊維が針葉樹と比べて短いため、紙の強度はN材に劣りますが、紙内部の密度が高くなるため紙の地合が良くなり平滑性が付与されるという特徴があります。
これらをバランス良く配合することにより、機能や用途に合った紙がつくられます。
その他にも、紙として使用されたものを集め再度パルプ化した古紙パルプがあります。古紙パルプは使用を繰り返す内に、繊維が短くなり傷んでしまい、強度やしなやかさにおいてフレッシュパルプに劣ります。
その他、非木材(草類繊維:竹やワラ等、靭皮繊維:ケナフやバガス等)なども使用されています。

- 針葉樹(N材)

- 広葉樹(L材)
環境の問題、調達・供給の問題など紙の原料の課題は多く、現状使用している原料のさまざまな見直しや、新たな紙の原料の開発なども期待されています。
1つ目の大きな違いは紙の原料です。和紙と洋紙で最も異なる点は繊維の長さです。和紙の原料は楮(こうぞ)、三椏(みつまた)、雁皮(がんぴ)という樹の皮で、靭皮(じんぴ)繊維と呼ばれる非常に長い繊維を用います。楮の繊維長は広葉樹の7~8倍はあります。その為、和紙は薄くても強い紙となります。
そして2つ目に、製法の違いがあります。和紙にはネリと呼ばれるトロロアオイやノリウツギという植物の根からとった粘性のある透明な液体によって繊維を分散させ、物理的に繊維どうしをからみ合わせます。洋紙ではこの繊維間の結合を化学的に行うため違う点といえるでしょう。
そして、和紙にはほとんど薬品が使われていません。洋紙は紙力をあげたり、印刷加工適性をもたせるためにサイズ剤、填料、紙力増強剤が含まれています。
また、和紙というと「職人による手漉き」といったイメージが強いようですが、和紙も現在では全体のほぼ8割以上が機械抄きによって作られており、「機械で抄いている=洋紙」であるとは必ずしもいえません。

