文化財保護
文化財や貴重資料の保存には、酸性物質・光・湿気・
有害ガスなど多様な劣化要因への対策が必要です。
その一環として用いられるのが保存保護用紙で、
文化財や資料をこれらの要因から守るために使用されます。
有害ガスなど多様な劣化要因への対策が必要です。
その一環として用いられるのが保存保護用紙で、
文化財や資料をこれらの要因から守るために使用されます。
紙資料を劣化させる主な要因
資料の劣化要因については、外的要因と内的要因に分けられます。
外的な要因としては、光による退色や汚染ガスによる劣化・変色、
虫食い、カビ、温湿度の変化などがあげられます。
また、内的な要因としては、紙中に含まれる酸性物質が
主な劣化の要因とされています。
保護保存用紙に求められる主な条件
- 01不純物を含まない製紙パルプ
- 原料に変色の原因となるリグニンの含有率が低い
化学パルプを使用します。
砕木パルプや古紙パルプなどは、セルロース系以外の物質や
不純物が多いため使用しません。
- 02酸性物質を含まない
- 抄紙工程で、サイズ剤の定着剤として添加する硫酸アルミニウムは、
酸性紙の原因となるため使用しません。
- 03アルカリバッファー・ノンバッファー
- 保管環境や紙から発生する酸を中和するために、
炭酸カルシウムを添加しpHを中性に保つようにする紙
(アルカリバッファー紙)が使用されます。
アルカリに接触すると変色する恐れがある写真などの保護には、
酸もアルカリも含まない中性紙(ノンバッファー紙)を使用します。
ISO18916:2025 PAT試験
ISO(国際標準化機構)のPAT(Photographic Activity Test)は、
環境に敏感な写真資料に対する影響を調べる試験です。
本試験をパスした材料は写真以外の資料に対しても影響が少ないため、
安全性評価における指標となっています。
- 活用シーン
- 文書館、図書館での貴重書類の保存保護
- 博物館、美術館での文化財や作品、および貴重資料の保存保護
- 写真プリント、フィルムの保存用品