
コレクションNo. 38
その日の色
「 3、4、5月 井上庸子」展
清潔感、澄んだ空気、自然体、などなどなど。さまざまな言葉で表現される井上庸子さんのデザインは、 どのような営みから生まれてくるのでしょうか。中国の杭州で開催された「3、4、5月 井上庸子」のお話から、 その源泉がじんわりと垣間見えた気がします。

紙について話そう。No. 38
伊藤亜紗・吉田勝信
山に分け入る、キノコを食べる、
人と話す、地域に足を運ぶ。
自分の身体で触れてみることで、
感じてみることで、
浮かび上がってくる世界の摂理や
複雑性があります。
おふたりの言葉を読み進めていくうちに、
見えなかったものが
見えてくるような対談です。

紙の生まれる風景No. 34
大子那須楮(だいごなすこうぞ)
寒風干し
楮づくりは手間と暇を惜しんではいけない。丹念な作業に加えて、じっくりと時間をかけることが大切になる。黒皮と甘皮を小包丁で丁寧に取り除いたあと、冬の大子町の乾いた寒風に二日ほど晒しながら干す。すると、乾燥前は緑味を帯びていた楮がみるみる白くなっていく。

紙の研究室No. 35
盛り上げていきましょう
──キナリト LEAFの可能性
ぷっくりと机から立ち上がってきたようなペンケース。これは、木材パルプを主原料とした柔らかな手触りの不織布 「キナリト LEAF」でつくられています。

コレクションNo. 37
歴史と風土を漉く
芭蕉扇
ざらりとした紙肌、やさしい褐色。土地や植物の息づかいが聞こえてくるような素朴な質感を携えたこのうちわは、沖縄独自の紙で作られた「芭蕉扇」。
そのおおらかな佇まいの裏側には、様々な人々の試行錯誤の物語が潜んでいました。沖縄県で、その土地ならではの紙づくりをされる坂 奈津子さんにお話を聞きました。
