
コレクションNo. 37
	歴史と風土を漉く
	芭蕉扇
	ざらりとした紙肌、やさしい褐色。土地や植物の息づかいが聞こえてくるような素朴な質感を携えたこのうちわは、沖縄独自の紙で作られた「芭蕉扇」。
	そのおおらかな佇まいの裏側には、様々な人々の試行錯誤の物語が潜んでいました。沖縄県で、その土地ならではの紙づくりをされる坂 奈津子さんにお話を聞きました。

紙について話そう。No. 37
深津貴之・鈴木康広
	まったく異なるように思える領域で
	ものごとをつくり続けるおふたりですが、
	どうやら根っこには通底するものがあり、
	見つめている先には
	同じ山頂があるのでは?
	そんなことが感じられる対談です。

紙の生まれる風景No. 33
	大子那須楮(だいごなすこうぞ)
	表皮取り
	すーっ、すーっ、すーっ。
	小包丁の刃先を流れるように滑っていく楮の皮。
	表面に付着した黒や茶色の皮がみるみると剥がれていく。
	滑らかに剥ぐコツは、小包丁ではなく
	楮自体を引っ張ることだという。
	少しずつではなく、一気に引っ張る。
	その思い切りが大事。 

紙の研究室No. 34
	リソグラフ
	──予測できない。
	  だから楽しい印刷手法
	ズレる。かすれる。ムラがでる。でもスピーディ。でも鮮やか。でもすべて一点もの。リソグラフは理想科学工業が開発したデジタル孔版印刷です。

コレクションNo. 36
	PÉPET
	紙なのか、生きものなのか
	そっと撫でると、ふんわりゆらゆら、まるで生きているように動きます。ペペットは、紙から生まれた手乗りのペット。紙といえばこういうもの、というイメージを、 やさしく打ち砕いてくれるプロダクトです。




