紙をめぐる話|紙の生まれる風景 No.26

岐阜県 長良川

広大な平野に一本の線が引かれていた。
山々を越えて街を通り抜け、果てしなく伸びていく線。
この土地で生まれた紙づくりの歴史と文化を
一千年以上にわたって繋いできた清流、長良川。
上流の美濃においては
和紙を純化する清らかな源泉となり、
同時に、それを下流の岐阜へ届ける水路となった。
江戸時代、岐阜の町には数多くの紙問屋が軒を連ね、
美濃和紙は提灯やうちわ、和傘などに姿を変えながら
人々の暮らしの隅々に浸透し、日々に彩りをもたらした。
和紙を運搬する船や筏の姿が長良川から消えてからも、
ここで流れてきた紙づくりの伝統は途切れていない。
岐阜はファインペーパーの源流の地。
タントやマーメイドをはじめ
多彩な紙がこの町から生まれ、全国の、
そして世界の日常に新たな色彩を運び続けている。

初出:PAPER'S No.61 2020 夏号

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